姫路・西はりま 地場産業紹介

醤油

醤油の歴史

醤油のルーツ

醤油のルーツ

醤油の起源には諸説がありますが、紀元前の中国・周の時代にはすでに「醤(ジャン)」というものがあり、これが起源であると言われています。それが、飛鳥時代に「醤(ひしお)」として日本に伝わりました。701年に制定された大宝律令には、宮内省の大膳職に属する「醤院(ひしおつかさ)」で、大豆を原料とする醤が造られていたとされています。「醤」とは、当時の塩蔵品の総称で、原料別に草醤(くさびしお)、肉醤(ししびしお)、穀醤(こくびしお)の3種類に分けられます。草醤は今でいう漬物で、肉醤は塩辛類、そして麦や豆などを塩漬けにした穀醤が醤油の原型ではないかと考えられています。 また、奈良時代から平安時代の宮中宴会では、膳の上に「四種器」という4種類の調味料(塩・酒・酢・醤)が乗っていた記録があり、醤は今の醤油と味噌に近いもので、卓上調味料として使われていたようです。

醤油のはじまり

鎌倉時代に入り、信州の禅僧覚心が中国・宋から径山寺(きんざんじ)味噌の製法を持ち帰り、その製造の過程で味噌から出た液体が、今の溜(たまり)醤油に近いものであったと言われています。

この調味料造りの伝統は主に寺院に受け継がれ、室町時代の中頃には、ほぼ現在の醤油に近いものが造られるようになりました。「醤油」という文字が誕生したのもこの頃で、初めて文献に登場するのは、安土桃山時代の日常用語辞典『易林本節用集(えきりんぼんせつようしゅう)』であるとされています。

醤油文化の広まり

醤油の醸造は室町時代の末頃から盛んになり、当時の文化の中心であった関西から工業化が始まりました。江戸が政治の中心となって日本一の大都市に発展していくと、様々な独自の文化が生まれ、江戸の人々の嗜好に合わせた「濃口醤油」が広まりました。そば、天ぷら、蒲焼きなどの江戸料理が完成したのは文化・文政時代と言われていますが、いずれも醤油なしには生まれなかった味わいです。

明治になって海外との交流が始まると、ソース、ケチャップなど西洋風の調味料が伝わり、日本国内でも造られるようになりました。しかし、醤油の地位は揺らぐことなく、第一次世界大戦後に訪れた好景気で生産量も飛躍的に拡大することになります。近代的な大量生産体制に移行し、一般家庭への普及も一気に進みました。

昭和に入り、日華事変の勃発で原料の入手が困難になると、醤油は統制物資となって配給規制を受けるようになります。第二次世界大戦が終わると、配給公団が廃止になって価格統制も撤廃され、醤油業者が再び品質向上を目指せる自由競争の時代がやってきました

それから半世紀以上が過ぎた今、均質で優れた醤油が大量に生産され、日本国内はもとより、世界数十カ国に向けて輸出されています。日本の風土と文化に育まれた醤油は、世界の調味料として、その裾野をますます広げ続けています。

日本の醤油産業

技術革新と大量生産への移行

醤油が一般家庭でも普通に使われるようになった昭和30年頃、全国には約6,000もの事業所が存在し、日本国内で年間約97万klが生産されていました。同時に、この頃から著しい技術革新が行われ、製造の機械化や工程の大幅な短縮によって、ますます大量生産化が進んでいきます。これにより、事業所数が減少する一方、生産量は徐々に増加し、昭和48年にはそのピーク(約129万4千kl)を迎えることになります。

しかし、平成に入ると生産量は徐々に減少し、平成14年には100万klを切って、平成29年では約76万8千klとなっています。また、事業所数は平成29年には約1,200となり、ますます大手メーカーへの集約が進んだ状況となっています。

事業所数の推移

事業所数 前年比(%) 事業所数 前年比(%)
昭和30年 6,000 平成14年 1,604 99.81
昭和35年 5,000 83.33 平成15年 1,509 94.08
昭和40年 4,441 88.82 平成16年 1,429 94.7
昭和43年 4,132 93.04 平成17年 1,626 113.79
昭和46年 3,568 86.35 平成18年 1,611 99.08
昭和49年 3,298 92.43 平成19年 1,561 96.9
昭和52年 3,135 95.06 平成20年 1,537 98.46
昭和55年 2,927 93.37 平成21年 1,523 99.09
昭和58年 2,697 92.14 平成22年 1,447 95.01
昭和61年 2,508 92.99 平成23年 1,403 96.96
平成元年 2,307 91.99 平成24年 1,364 97.22
平成4年 2,120 91.89 平成25年 1,330 97.51
平成7年 1,883 88.82 平成26年 1,297 97.52
平成11年 1,766 93.79 平成27年 1,258 96.99
平成12年 1,611 91.22 平成28年 1,231 97.85
平成13年 1,607 99.75  

出展:しょうゆ情報センター

生産量(出荷量)の推移(kl)

生産(出荷)量 前年比(%) 生産(出荷)量 前年比(%)
昭和30年 973,800 104.26 昭和62年 1,195,286 99.67
昭和31年 1,006,560 103.36 昭和63年 1,198,200 100.24
昭和32年 996,123 98.96 平成元年 1,197,279 99.92
昭和33年 997,657 100.15 平成2年 1,176,187 98.24
昭和34年 1,034,982 103.74 平成3年 1,175,254 99.92
昭和35年 1,046,982 101.16 平成4年 1,183,136 100.67
昭和36年 1,028,519 98.24 平成5年 1,166,653 98.61
昭和37年 1,013,759 98.56 平成6年 1,140,172 97.73
昭和38年 1,044,600 103.04 平成7年 1,122,018 98.41
昭和39年 1,033,590 98.95 平成8年 1,123,204 100.11
昭和40年 1,029,077 99.56 平成9年 1,095,402 97.52
昭和41年 1,028,833 99.98 平成10年 1,067,533 97.46
昭和42年 1,086,036 105.56 平成11年 1,045,408 97.93
昭和43年 1,018,565 93.79 平成12年 1,061,475 101.54
昭和44年 1,060,516 104.12 平成13年 1,027,353 96.79
昭和45年 1,125,742 106.15 平成14年 999,465 97.29
昭和46年 1,134,193 100.75 平成15年 981,100 98.16
昭和47年 1,177,131 103.79 平成16年 953,919 97.23
昭和48年 1,294,155 109.94 平成17年 938,763 98.41
昭和49年 1,199,155 92.66 平成18年 941,570 100.3
昭和50年 1,127,243 94 平成19年 927,112 98.46
昭和51年 1,230,076 109.12 平成20年 904,813 97.59
昭和52年 1,155,997 93.98 平成21年 867,935 95.92
昭和53年 1,197,798 103.62 平成22年 848,926 97.81
昭和54年 1,250,721 104.42 平成23年 825,854 97.28
昭和55年 1,190,425 95.18 24年 807,060 97.72
昭和56年 1,188,799 99.86 平成25年 793,363 98.3
昭和57年 1,184,306 99.62 平成26年 790,165 99.6
昭和58年 1,194,699 100.88 平成27年 780,411 98.77
昭和59年 1,201,122 100.54 平成28年 776,408 99.49
昭和60年 1,186,442 98.78 平成29年 768,766 99.02
昭和61年 1,199,194 101.07

出展:しょうゆ情報センター

食文化の多様化と個人消費量の変化

醤油の国内生産量が減少しているのは、海外での生産量の増加やつゆ・たれ類など醤油加工品の増加もありますが、少子高齢化などによる個人消費量の減少が最も大きな要因と考えられます。 醤油の1人あたりの消費量は、昭和48年のピーク時には約11.9Lであったのに対し、平成29年には約6.1Lまで落ちています。要因としては、レトルト食品や外食の増加によって家庭での調理が減ったことや、家庭においても和食以外の様々なスタイルの食事が増えたことが挙げられます。

1人あたりの消費量の推移(L)

昭和47年 10.9 昭和63年 9.8 平16年 7.5
昭和48年 11.9 平成元年 9.7 平成17年 7.3
昭和49年 10.8 平成2年 9.5 平成18年 7.4
昭和50年 10.1 平成3年 9.5 平成19年 7.2
昭和51年 10.9 平成4年 9.5 平成20年 7.1
昭和52年 10.1 平成5年 9.3 平成21年 6.8
昭和53年 10.4 平成6年 9.1 平成22年 6.6
昭和54年 10.8 平成7年 8.9 平成23年 6.5
昭和55年 10.2 平成8年 8.9 平成24年 6.3
昭和56年 10.1 平成9年 8.7 平成25年 6.2
昭和57年 10 平成10年 8.4 平成26年 6.2
昭和58年 10 平成11年 8.3 平成27年 6.1
昭和59年 10 平成12年 8.4 平成28年 6.1
昭和60年 9.8 平成13年 8.1 平成29年 6.1
昭和61年 9.9 平成14年 7.8
昭和62年 9.8 平成15年 7.7

出展:しょうゆ情報センター

世界に躍進する醤油

国内での生産量や消費量が減少する一方、和食文化の広がりとともに輸出は増加を続け、また、日本企業の海外工場での生産も年々増加しており、今では年間約20万kl以上も製造されています。 醤油の国際化の始まりは、江戸時代にまで遡ります。当時の日本は鎖国の時代だったため、オランダ船や中国船によって長崎からアジア・ヨーロッパに輸出されていくことになります。また、明治元年に最初の移民と共にアメリカに渡り、1970年代にテリヤキブームによってアメリカ全土に広がることになります。

近年では、平成25年にユネスコ無形文化遺産にも登録された「和食」の世界的ブームとともに、これに欠かせない調味料として、醤油は世界中に広まっています。

輸出量の推移(L)

平成 アメリカ 中国 英国 豪州 韓国 その他 合計 前年比
元年 4,656,644 19,005 234,999 223,691 179,217 3,105,365 8,418,921 106.01%
2年 5,439,655 65,617 243,061 285,602 186,389 3,788,427 10,008,751 118.88%
3年 6,076,193 63,461 267,827 283,819 195,495 3,848,381 10,735,176 107.26%
4年 7,056,764 138,850 244,492 300,119 161,687 3,699,625 11,601,537 108.07%
5年 7,187,386 160,652 253,599 298,587 171,776 4,035,646 12,107,646 104.36%
6年 6,778,501 479,728 183,464 344,071 218,616 4,221,014 12,225,394 100.97%
7年 4,036,222 911,397 205,504 411,157 186,408 4,103,169 9,853,857 80.60%
8年 2,542,691 1,505,414 167,863 415,519 499,533 4,893,610 10,024,630 101.73%
9年 2,409,318 1,527,482 215,472 498,807 236,498 5,827,324 10,714,901 106.89%
10年 3,031,841 1,543,738 198,356 596,119 120,612 5,493,067 10,983,733 102.51%
11年 2,654,109 1,268,192 342,002 533,578 282,622 5,215,943 10,296,446 93.74%
12年 2,500,369 1,506,296 429,849 516,245 359,702 5,214,526 10,526,987 102.24%
13年 3,235,688 1,694,908 422,693 493,296 481,711 5,449,320 11,777,616 111.88%
14年 2,526,553 2,116,048 390,982 612,321 992,468 5,709,657 12,348,029 104.84%
15年 2,391,811 2,769,374 493,706 576,466 819,904 5,742,109 12,793,370 103.61%
16年 2,649,599 3,005,292 603,742 731,122 776,162 5,950,142 13,716,059 107.21%
17年 3,408,817 2,959,491 596,076 790,921 728,728 9,283,704 17,767,737 129.54%
18年 4,582,611 2,771,518 758,869 971,364 786,053 7,229,616 17,100,031 96.24%
19年 4,006,571 2,218,193 907,781 952,515 1,263,754 8,432,247 17,781,061 103.98%
20年 3,561,080 1,624,350 789,963 1,063,927 3,819,581 8,914,852 19,773,753 111.21%
21年 2,679,567 1,691,909 954,627 1,108,511 2,876,445 9,045,326 18,356,385 92.83%
22年 2,653,804 1,862,402 1,137,994 1,063,731 1,363,281 9,600,844 17,682,056 96.33%
23年 2,558,631 891,082 1,321,259 1,271,567 1,584,876 8,970,053 16,597,468 93.87%
24年 2,871,632 898,487 1,438,356 1,338,853 1,585,854 9,203,913 17,337,095 104.46%
25年 3,337,155 926,820 1,588,625 1,448,176 1,167,454 10,645,998 19,114,228 110.25%
26年 5,246,367 1,007,480 1,706,965 1,734,769 1,171,069 12,170,626 23,037,276 120.52%
27年 5,461,324 1,993,758 2,096,060 1,738,336 1,357,813 13,353,803 26,001,094 112.87%
28年 6,482,298 2,362,906 2,649,040 1,839,340 1,634,012 14,943,032 29,910,628 115.04%
29年 8,350,376 2,916,773 2,573,233 1,961,352 1,879,706 15,883,024 33,564,464 112.22%

出展:しょうゆ情報センター

淡口醤油発祥の地「龍野」

食文化の多様化と個人消費量の変化

龍野はもともと酒造地として出発し、醤油は副次的産業として一部の酒造業者が手掛けるにすぎませんでした。しかし、龍野の水は軟水で酒造りに必要な硬度がなく、酵母の無機栄養分が不足していたため、酒造りは次第に廃れていきました。

一方で、鉄分が少ない龍野の水が淡口醤油の製造に最適であることに加え、山間部の大豆や播磨平野の小麦、赤穂の塩など、近隣で良質の材料が手に入ることや、揖保川の水運が流通に利用できることもあり、寛文年間(1,661~1,673年)に発明された淡口醤油は上方で評判となり、今日まで地場産業として発展を続けてきました。

龍野で醤油が発展した要因

恵まれた原料
宍粟や佐用などの山間部の大豆や、播磨平野の小麦、赤穂の塩など、近隣で良質の材料が手に入った
龍野の水
鉄分が少ない龍野の水は、淡口醤油の製造に最適であった
瀬戸内海気候
温暖な当地域の気候が、醤油造りに最適であった
立地条件
大阪や神戸などの大消費地に近い立地が、醤油産業の発展に有利であった
流通の便
上記大消費地への輸送に、揖保川の水運が活用できた
積極的な藩政策
歴代龍野藩主による積極的な産業奨励策があった
都道府県 生揚げ 醤油 合計
販売用 自家加工用 販売用 自家加工用 出荷数量計 シェア(%)
北海道 15 0 16,867 2,436 19,318 2.51
青森 698 3,665 15,586 501 20,450 2.66
岩手 8 127 1,824 267 2,226 0.29
宮城 0 0 2,125 226 2,351 0.31
秋田 6 232 2,242 29 2,509 0.33
山形 10 449 2,241 1,069 3,769 0.49
福島 0 348 2,240 779 3,367 0.44
茨城 30 788 2,809 205 3,832 0.5
栃木 44 26 1,674 319 2,063 0.27
群馬 1,603 134 41,824 1,382 44,943 5.85
埼玉 20 0 3,187 26 3,233 0.42
千葉 1,391 2,259 245,817 34,041 283,508 36.88
東京 0 0 432 59 491 0.06
神奈川 0 0 122 25 147 0.02
山梨 298 4 5,498 348 6,148 0.8
長野 0 22 1,961 107 2,090 0.27
新潟 22 391 6,521 643 7,577 0.99
富山 0 0 1,604 5 1,609 0.21
石川 0 0 3,049 165 3,214 0.42
福井 0 0 1,166 51 1,217 0.16
岐阜 384 0 897 16 1,297 0.17
静岡 774 38 3,834 48 4,694 0.61
愛知 871 63 41,064 3,650 45,648 5.94
三重 1 401 17,857 6,186 24,445 3.18
滋賀 0 0 537 57 594 0.08
京都 1 36 454 7 498 0.06
大阪 0 1 3,256 12,926 16,183 2.11
兵庫 468 684 115,987 4,828 121,967 15.87
奈良 0 3 1,296 13 1,312 0.17
和歌山 1 27 471 9 508 0.07
鳥取 0 56 549 5 610 0.08
島根 33 47 2,770 59 2,909 0.38
岡山 27 234 2,861 176 3,298 0.43
広島 8 886 2,348 154 3,396 0.44
山口 0 499 2,075 158 2,732 0.36
徳島 0 6 976 381 1,363 0.18
香川 4,527 1,111 33,131 1,610 40,379 5.25
愛媛 0 0 1,383 52 1,435 0.19
高知 0 5 535 20 560 0.07
福岡 768 1,075 19,187 1,140 22,170 2.88
佐賀 3 784 3,406 127 4,320 0.56
長崎 0 0 4,320 1,675 5,995 0.78
熊本 0 257 7,744 176 8,177 1.06
大分 1,563 492 25,125 1,692 28,872 3.76
宮崎 35 80 4,019 642 4,776 0.62
鹿児島 75 547 5,888 56 6,566 0.85
沖縄 0 0 0 0 0 0
合計 13,684 15,777 660,759 78,546 768,766 100

出展:しょうゆ情報センター

龍野醤油出荷の推移

  組合員数(社) 従業員数(人) 生産数量(kl)
平成19年 13 665 51,685
平成20年 13 642 47,503
平成21年 13 615 42,673
平成22年 13 626 40,400
平成23年 13 611 39,260
平成24年 13 598 38,096
平成25年 11 592 36,518
26年 10 578 36,229
27年 10 568 35,138
平成28年 10 565 34,295
平成29年 10 547 33,247

出展:出展:龍野醤油協同組合

データでみる醤油産業

醤油のJAS受検数量の推移

出荷数量(kl) 受検数量(kl) 受検率(%) 種類別内訳
濃口 淡口 再仕込
昭和38年 1,044,600 532,393 51 472,491 43,365 16,537
昭和39年 1,033,590 869,313 84.1 766,343 75,743 27,227
昭和40年 1,029,077 905,703 88 796,319 78,713 30,671
昭和41年 1,028,833 904,247 87.9 793,750 79,853 30,644
昭和42年 1,086,036 950,083 87.5 830,817 86,384 32,882
昭和43年 1,018,565 912,295 89.6 797,110 84,370 30,815
昭和44年 1,060,516 940,997 88.7 820,459 92,320 28,218
昭和45年 1,125,742 1,001,756 89 871,553 99,475 30,728
昭和46年 1,134,193 1,023,024 90.2 893,663 102,379 26,982
昭和47年 1,177,131 1,079,606 91.7 942,954 112,548 23,899 205
昭和48年 1,294,155 1,167,765 90.2 1,013,073 126,045 26,926 1,648 73
昭和49年 1,199,155 1,101,530 91.9 948,340 120,146 27,493 2,554 2,997
昭和50年 1,127,243 1,034,625 91.8 884,597 117,345 25,579 2,814 4,290
昭和51年 1,230,076 1,132,197 92 967,072 131,932 25,133 3,100 4,960
昭和52年 1,155,997 1,073,522 92.9 917,738 124,829 23,427 3,072 4,456
昭和53年 1,197,798 1,111,082 92.8 944,744 133,708 24,798 3,152 4,680
昭和54年 1,250,721 1,146,260 91.6 972,175 141,068 24,173 3,447 5,397
昭和55年 1,190,425 1,089,933 91.6 919,952 138,113 23,180 3,300 5,388
昭和56年 1,188,799 1,077,686 90.7 909,761 137,669 21,649 3,270 5,337
昭和57年 1,184,306 1,070,180 90.4 902,862 138,261 20,885 3,130 5,042
昭和58年 1,194,699 1,069,920 89.6 902,325 137,413 21,077 3,203 5,902
昭和59年 1,201,122 1,064,879 88.7 897,566 138,487 19,867 3,239 5,720
昭和60年 1,186,442 1,056,796 89.1 891,003 137,267 19,645 3,245 5,636
昭和61年 1,199,194 1,053,232 87.8 886,329 138,821 18,962 3,355 5,765
昭和62年 1,195,286 1,043,651 87.3 873,602 140,700 19,934 3,234 6,181
昭和63年 1,198,200 1,039,603 86.8 870,498 141,212 18,592 3,291 6,010
平成元年 1,197,279 1,023,452 85.5 855,906 139,456 18,641 3,273 6,176
平成2年 1,176,187 995,708 84.7 825,572 141,590 18,653 3,755 6,138
平成3年 1,175,254 994,336 84.6 826,931 139,176 17,750 4,668 5,811
平成4年 1,183,136 1,006,541 85.1 836,301 140,292 18,886 5,074 5,988
平成5年 1,166,653 974,798 83.6 808,292 138,407 17,266 5,160 5,673
平成6年 1,140,172 940,613 82.5 780,926 133,125 16,292 4,978 5,292
平成7年 1,122,018 928,687 82.8 770,691 131,204 16,238 5,230 5,324
平成8年 1,123,204 900,555 80.2 742,889 130,307 15,970 6,089 5,300
平成9年 1,095,402 868,254 79.3 714,104 126,999 16,341 6,046 4,764
平成10年 1,067,533 835,207 78.2 689,667 119,917 15,423 5,554 4,646
平成11年 1,045,408 827,811 79.2 686,171 115,848 15,233 5,949 4,610
平成12年 1,061,475 809,797 76.3 671,502 113,333 14,400 5,865 4,697
平成13年 1,027,353 771,286 75.1 637,765 108,496 14,179 6,148 4,698
平成14年 999,465 740,685 74.1 612,259 104,444 13,455 5,990 4,537
平成15年 981,100 677,144 69 564,738 90,737 12,189 6,094 3,386
平成16年 953,919 651,128 68.3 539,785 91,809 9,767 5,860 3,907
平成17年 938,763 610,987 65.1 511,598 85,580 5,983 4,926 2,900
平成18年 941,570 591,783 62.9 494,680 82,748 5,309 6,153 2,893
平成19年 927,112 576,543 62.2 492,582 71,357 4,953 5,530 2,121
平成20年 904,813 531,684 58.8 446,148 72,425 5,059 5,522 2,530
平成21年 867,935 527,918 60.8 443,782 72,045 4,848 5,072 2,170
平成22年 848,926 515,050 60.7 433,557 69,454 4,760 5,429 1,850
平成23年 825,854 496,755 60.2 418,788 66,188 4,490 4,951 2,337
平成24年 807,060 474,101 58.7 398,767 64,316 4,013 4,744 2,261
平成25年 793,363 464,610 58.6 389,277 63,852 3,941 5,284 2,256
平成26年 790,165 435,708 55.1 363,769 60,211 3,853 4,903 2,972
平成27年 780,411 434,026 55.6 363,045 59,817 4,065 4,937 2,163
平成28年 776,408 418,831 53.9 349,554 58,356 3,753 5,027 2,141

しょうゆ情報センター

醤油の原料

主役は「大豆」「小麦」「食塩」

醤油のルーツ

調味料としての醤油の魅力は、なんといっても色・味・香りです。味は主に大豆のタンパク質から、香りは小麦のでんぷんから、それぞれ微生物の働きによって生まれます。また、色はタンパク質から得られたアミノ酸とでんぷんから得られたブドウ糖が組み合わさって生まれます。そして、麹菌・乳酸菌・酵母などの微生物の働きを調節するのが食塩です。

全ての原材料が互いに作用しあい、じっくり時間をかけて発酵・熟成し、醤油が誕生します。

大豆・脱脂加工大豆
大豆の主成分であるタンパク質が、麹菌のタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)によって分解され、醤油の旨味成分であるアミノ酸を生み出します。脱脂加工大豆とは、醤油製造上必要なタンパク質を残し、あまり必要のない脂肪分をあらかじめ取り除いたものです。
小麦
小麦の主成分であるでんぷんが、麹菌の酵素(アミラーゼ)の働きでブドウ糖に変わり、甘味とコクを生み出します。さらに、ブドウ糖が乳酸菌によって乳酸や酢酸などの有機酸に変化し、塩辛さを和らげ、醤油の味を引き締めます。また、ブドウ糖の一部は酵母の働きでアルコールに変わり、香りを高める働きをします。
食塩
食塩は、仕込みの段階で水に溶かして加えられ、塩味のもととなります。また、乳酸菌や酵母といった有用な微生物をゆるやかに働かせるための重要な役割を担っています。
食塩濃度の高い淡口醤油には、米を糖化させた甘酒を加えることがあります。塩味を抑え、味に丸みを持たせる働きをします。
その他穀類、糖類
大麦やはと麦などの穀類や、ブドウ糖などの糖類も使われることがあります。
食品添加物
醤油に使われる食品添加物には、調味料・甘味料・着色料・保存料などがあります。香りを高めると同時に保存性を高める効果があるアルコールも使われることがあります。
アミノ酸液
大豆のタンパク質を、麹菌の酵素ではなく塩酸で分解したものを「アミノ酸液」といい、混合醸造方式や混合方式の醤油に使われます。

醤油の種類

醤油は大きく5種類に分類されます

古くから日本各地で生産されてきた醤油は、それぞれの地域の嗜好や醸造の歴史などにより、様々な個性を持っています。その種類は、日本農林規格(JAS)によって、こいくち・うすくち・たまり・さいしこみ・しろの5つに分類されます。

濃口醤油

こいくちしょうゆ

濃口醤油は、全国の醤油出荷量の約84%を占める最も一般的な醤油です。塩味のほかに、深い旨味、まろやかな甘味、さわやかな酸味、味をひきしめる苦味を併せ持っています。調理用・卓上用どちらにも幅広く使える、まさに万能調味料です。

淡口醤油

うすくちしょうゆ

淡口と書いて「うすくち」と読みます。関西で生まれた色の淡い醤油で、醤油出荷量の約13%を占めています。発酵と熟成をゆるやかにさせる食塩を、濃口より約1割多く使用。素材の持ち味を生かすために、色や香りを抑えた醤油です。素材の色を美しく仕上げる煮物などに使われます。

溜醤油

たまりしょうゆ

溜醤油は、主に中部地方で造られる色の濃い醤油です。トロ味と濃厚な旨味、独特な香りが特徴。古くから「さしみたまり」と呼ばれるように、寿司、刺身などの卓上用に適するほか、加熱するときれいな赤みが出るため、照り焼きなどの調理用や、佃煮、せんべいなどの加工用にも使われます。

再仕込醤油

さいしこみしょうゆ

再仕込醤油は、山口県柳井地方で生まれ、山陰から北九州地方にかけて多く造られてきました。食塩水の代わりに生揚げ醤油で仕込むため、「再仕込み」と呼ばれています。色・味・香りとも濃厚で、別名「甘露醤油」ともいわれ、刺身、寿司、冷奴など、主に卓上でのつけ・かけ用に使われます。

白醤油

しろしょうゆ

濃白醤油は、愛知県碧南市で生まれた、淡口醤油よりさらに淡い琥珀色の醤油です。味は淡白ながら甘味が強く、独特の香りがあります。色の薄さと香りを生かした吸い物や、茶碗蒸しなどの料理のほか、せんべい、漬物などにも使用されています。

醤油の塩分量

18%淡口醤油
淡口醤油は塩分が低いと思われがちですが、実際はやや高めです。色や香りがつきすぎないよう、濃口醤油よりも食塩を1割ほど多く含んでいます
16%濃口醤油・溜醤油・再仕込醤油
濃口・溜・再仕込などの醤油は、塩分15~17%。これが醤油の標準的な塩分です。
12%うす塩・あさ塩・あま塩など
塩分が普通の醤油の80%以下、50%以上のものは、「うす塩(あさ塩・あま塩)醤油」と呼ばれています。
9%減塩醤油
出来上がった醤油から特殊な方法で塩分だけ約50%取り除いたものを、「減塩醤油」と呼びます。

醤油ベースの調味料

だし入り醤油

醤油にあらかじめ鰹節や昆布などの旨味成分を合わせた簡便な調味料です。だし醤油・昆布醤油・土佐醤油などの名称で商品化され、つけ・かけ用から調理用まで、幅広く使われています。

つゆ類

醤油に、みりん・砂糖・だし・旨味調味料などを合わせたもので、麺類専用のつゆから、煮物・鍋物・天つゆなどにも使える汎用性の高いつゆまで、豊富に商品化されています。

たれ類

醤油に、風味原料や糖類・香辛料などを合わせて調製したものです。醤油の色や香りが決め手となる蒲焼き・照り焼き・焼き鳥用のたれから、各種焼肉のたれやすき焼きのわりしたなど、多種多様です。

ぽんず醤油

醤油と醸造酢を合わせたものから、ゆず・橙・すだち・かぼすなどの香り高い柑橘類の果汁を加えたものや、さらにだしの旨味を効かせたものまで様々で、幅広く使われています。

醤油の製造工程

醤油の製造工程

醤油の製造工程

醤油の効用

料理を引き立てる3つの要素

醤油は、色・味・香りの3つの要素から成り立つ調味料です。主原料である大豆のタンパク質と小麦のでんぷんが発酵・熟成し、さまざまな味の成分、色や香りの成分に生まれ変わります。非常に多くの成分が含まれながら、味や香りのバランスが崩れないのは、これらが単に混ざり合っているだけではなく、長い熟成期間中、互いに作用し合って絶妙な調和がとれているためです。

無数の要因が絡み合って自然に生まれる醤油の色・味・香り。繊細で複雑なその魅力が、さまざまな料理のおいしさを引き立てます。

五原味が出す奥深い「味」

1.甘味
醤油の甘味は、小麦のでんぷんが醸造中にブドウ糖に変化して生まれます。全体の味をやわらかくし、丸みを持たせる働きがあります。口に含むと、この甘味をほのかに感じます。
2.酸味
醤油の酸味は、乳酸菌の働きによってブドウ糖が変化して生まれます。こうしてつくられた有機酸類は、塩味を和らげ、味をひきしめる働きをしています。
3.塩味
醤油の塩分は、濃口醤油で15~17%です。海水の約5〜6倍にもあたりますが、それほど塩辛く感じないのは、その他の成分が塩味を和らげ、深みのある味をつくりだしているからです。
4.苦味
も醤油の中には数種類含まれています。苦味を直接感じることはありませんが、「コク」を与える隠し味的存在として、醤油の味をすっきりとひきしめています。
5.旨味
醤油の旨味は、大豆と小麦に含まれるタンパク質が麹菌の酵素で分解され、約20種類のアミノ酸に変化して生まれます。中でもグルタミン酸は、醤油の旨味の主役です。

醤油に秘められた様々な効用

和食はもちろん、今日ではあらゆる料理に使用される醤油ですが、下拵えに、調理中に、そして仕上げに少し使うだけで料理がグンと美味しくなるのには、確かな科学的根拠があります。昔から伝わるさまざまな調理法が、すべて理に適ったものだということに驚きます。そして、醤油の科学を知れば、さらに効果的に使いこなすことができます。

生臭さを見事に消してしまう「消臭効果」
醤油をつけて刺身を食べるのは、味だけでなく醤油に生臭さを消す大きな働きがあるからです。日本料理の下拵えにある「醤油洗い」は、この効果を利用して魚や肉の臭みを消しているのです。
食欲をそそる色と香りを出す「加熱効果」
蒲焼きや焼き鳥などの食欲をそそる香りは、醤油中のアミノ酸と砂糖やみりんなどの糖分が、加熱によってアミノ・カルボニル反応をおこし、芳香物質ができるためです。アミノ・カルボニル反応は、美しい照りを出す働きもします。醤油の色と香りを生かした照り焼きなどは、まさにこの反応を利用したものです。
日持ちをよくする塩分と酸による「殺菌効果」
醤油には塩分と有機酸が含まれているため、大腸菌などの増殖を止めたり、死滅させたりする効果があります。醤油漬けや佃煮などは、この効果を利用して日持ちを良くしています。
甘味を一層引き立てる「対比効果」
例えば、甘い煮豆の仕上げに少量のしょうゆを加えると、甘味が一層引き立ちます。一方の味が強く他方の味がごくわずかな場合、主体の味がより強く感じられるこのような効果を、対比効果といいます。
塩味を抑え和らげる「抑制効果
漬けすぎた漬物や塩鮭など、塩辛いものに醤油をたらすと、塩辛さが抑えられることがあります。これは、醤油の中に含まれる有機酸類に塩味を和らげる力があるためです。このように、混ぜたときに一方あるいは両方の味が弱められることを、抑制効果といいます。
だしと働きあって深い旨味をつくりだす「相乗効果」
醤油の中のグルタミン酸と、かつお節の中のイノシン酸が働き合うと、深い旨味がつくりだされます。このように、混ぜ合わせることによって両方の味が強められることを、味の相乗効果と呼びます。そばつゆや天つゆなどがよい例です。

JAS規格

JAS規格は厳格に決められています

JASとは、Japanese Agricultural Standard(日本農林規格)の略称で、醤油の種類、製造方式、等級ごとの性状、色度、全窒素量、無塩可溶性固形分などの基準が設けられています。良い醤油を選ぶときの大切な目安となります。

醤油の良さは、アミノ酸の量と唎味で決まります

栄養表示

旨味成分であるアミノ酸の量は、全窒素の量で表されます。濃口醤油(本醸造)を例に挙げれば、全窒素分が1.20%以上で標準、1.35%以上なら上級、1.50%以上あれば特級と表示されます。また1.65%以上には特選という表示が可能です。 醤油を選ぶ基準は、味の好みや用途などさまざまですが、等級表示は目に見えるおいしさの基準といえます。

官能(唎味)

醤油の品質検査は、厳密な分析検査のほか、官能検査によって最終的な評価が下されます。官能検査は、一般財団法人日本醤油技術センターが行う厳しい資格検査に合格した「醤油官能検査員」によって、色味・香りを総合的に判断して格付けされます。

醤油はJASの優等生

現在、JASによって品質基準が定められている加工食品は、約80種類あります。その中で、醤油は最も受検率の高い製品のひとつです。 各企業のこうした姿勢が、常に安定した品質を守り、さらに高レベルの商品を生み出しています。

その他醤油について

10月1日は「醤油の日」

昔の日本では、10月は収穫した農作物を貯蔵・加工する季節でした。醤油造りも新しい大豆を原料として、この時期に新しいもろみを仕込んだとも言われています。また、10月は干支では「酉」にあたる月。甕(かめ)の形からできた象形文字である「酉」は、「醤」にも「酒」にも用いられています。 醤油業界では、世界中に広まる醤油の価値の理解を深めるため、「しょうゆPR事業」を平成13年10月1日に立ち上げました。平成14年からこの日を「醤油の日」とし、毎年様々なイベントや企画を実施しています

脱脂加工大豆と丸大豆の違い

「脱脂加工大豆」とは大豆からあらかじめ油を取り除いたもので、大豆そのままのものを「丸大豆」と呼びます。丸大豆には多量の油脂が含まれており、もろみをしぼった生揚げ醤油の上に浮んできたため、脱脂加工大豆が主流となってきました。一般的に、脱脂加工大豆で作られた醤油は、「香りの立つキレのある風味」や「強い旨味」を特徴とし、丸大豆で作られた醤油は、「まろやかさ」や「深い旨味」が特徴となります。

醤油に使用される遺伝子組換え大豆の安全性

遺伝子組換え大豆とは、除草剤によって枯れないよう、特別な酵素をつくる遺伝子を大豆に入れたもので、有害ではないということが厚生労働省から発表されています。 醸造期間中に大豆タンパク質が分解されて製品からは検出されないため、表示は義務づけられていませんが、消費者ニーズに応えるため、ガイドラインを自主的に決めて表示するようにしています。

醤油の添加物について

本来、醤油は添加物を加える必要が少ないものですが、酵母の一種である白カビの発生を防ぐ目的で、アルコールや保存料を加えることがあります。また、地方によっては甘味料が加えたり、色調整のためにカラメル色素を加えたりすることもあります。 これらの添加物を使用した場合には、原材料の表示欄に必ず表示しなければなりません。この表示がないものは、添加物を使用していない醤油です。

天然醸造とは?

原料である大豆と小麦を、麹菌をはじめとする微生物の力のみで発酵・熟成させて醸造した本醸造醤油のうち、醸造を促進するための酵素や食品添加物を使用しないものにだけ「天然醸造」の表示ができます。これは、JAS規格と品質表示基準で定められています。

醸造期間が長い方が良い?

醸造期間は温度によって異なりますが、おおむね6ヶ月でできあがります。この間、大豆タンパク質や小麦のでんぷんが分解・発酵され、様々な成分が作用し合って熟成し、色・味・香りが完成しますが、時間がたつと色が濃くなったり、香りが変化したりします。そのため、醸造期間が長いほど良いとは言い切れません。

「特級」や「標準」などの表示

JAS規格では、醤油を「特級」「上級」「標準」の3段階にわけ、それぞれに色度、全窒素、無塩可溶性固形分、アルコールなどの規格を設定しています。このうち、最も重要なものは全窒素分です。旨味の素である各種アミノ酸には窒素が含まれているので、全窒素分を計ることによってアミノ酸の量が推定できるため、この数値によって等級が決められています。

減塩醤油とうす塩醤油の違い

それぞれ食塩の低減割合によって呼び名が違います。「減塩醤油」は通常の50%以下、「うす塩醤油」は80%以下です。減塩と一般のちょうど真ん中くらいのものがうす塩(あま塩、あさ塩)です。減塩醤油は、通常の醤油を製造後、塩分だけを特殊な方法で取り除き、旨味や香りなど、他の成分はそのまま残してつくります。健康志向から、減塩醤油やうす塩醤油を使う人が増えています。

地域による味の違い

地域の嗜好や調理方法の違いなどによって、微妙な違いがあります。赤身の魚が多い東日本では濃口醤油が普及していたり、だしで素材を煮て醤油で仕上げる調理法が主流の関西地域で淡口醤油が誕生し普及したりしたことも、地域に根差した違いといえます。また古くから中国や韓国の味との接触が多い九州では、甘味の強い醤油が使われています。徐々に地域差も少なくなってきていますが、現在でも各地の特性に合わせた醤油が作られています。

醤油の保存方法について

醤油の中のアミノ酸と糖は、化学変化によってメラノイジンという物質をつくります。これには酸化によって色が濃くなるという性質があることから、空気に触れると酸化現象を起こし、色を濃くします。高温や直射日光によってさらに促進し、黒ずむと同時に風味が落ちて品質も劣化します。日の当たらない温度の低い場所に置くようにしましょう。

醤油を「むらさき」というのは何故?

これには、下記のように諸説があります。

  • 昔の人は赤褐色のことを紫と言い、小皿に垂らした醤油の色が赤褐色だったため、「むらさき」と呼ぶようになったという説。
  • 江戸時代、江戸に独自の文化を隆盛させようとしていた支配階級の武士たちは、古来高貴の象徴とされてきた「紫」への思い入れが強かった。当時高価で貴重であった醤油を珍重していたので、むらさきと呼んだという説。
  • 原料に丹波の黒豆(むらさき色の大豆)を使用すると、醤油が紫色になったことから、「むらさき」と呼ぶようになったという説。

醤油は凍りにくい?

ある醤油メーカーで、濃口醤油を2日間にわたって凍らせる実験をしました。その結果、マイナス20度では全く凍らず、マイナス40度くらいまではシャーベット状、マイナス60度でようやく凍った状態になりました。醤油には、アミノ酸やブドウ糖、乳酸や食塩など多くの成分が含まれているので、水や食塩水よりも凍りにくいのです。

醤油粕の利用方法

製造の工程の後半に、もろみを搾る圧搾という作業があり、これによって醤油の粕がでます。この「醤油粕」にも醤油同様に窒素分などの栄養素が豊富に含まれているため、約8割が畜産の飼料として利用されています。また、工場の熱源に利用したり、古紙に混ぜて紙として再利用したり、バイオなどによって利用価値の高い飼料、肥料、土壌改良剤として利用するなどの取り組みをしています。

環境問題への取り組み

醤油業界では、醤油粕の再利用などにより、極力廃棄物を出さないようにとの考え方にたって、環境問題に取り組んでいます。元々、醤油の製造は、主に植物原料を長い期間かけて発酵醸造するという、環境保全に適った方式で行われています。企業の立地や企業規模によって取り組みの濃淡はありますが、環境保全についての自主行動計画の推進、容器包装のリサイクルなどについて、業界を挙げて推進するよう努めています。

お問い合わせ窓口

当地域の醤油産業、その他各種お問い合わせについて

連絡先団体名:龍野醤油協同組合
所在地:〒679-4121 兵庫県たつの市龍野町島田180-1
TEL:0791-62-1381